本日、NTTドコモの定例株主総会にて、iPhoneの取り扱いについて質問を受け、辻村清行代表取締役副社長が回答した。
アップルが発売しているiPhoneやiPadは、世界的に売れており、ユーザーインターフェイスに優れた端末だと認識している。NTTドコモは、iPhoneを発売する予定はない。
と、コメントした。
NTTドコモ、株主総会で「iPhoneの発売はない」と断言 - ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110617_453942.html
私個人としては何を今さら?という感じである。
確かに、AppleのiPhoneという端末は、販売量が一定数の見込めるので、キャリアにとっては扱いたい端末の一つだろう。
ただ、ドコモからするとiPhoneを扱うにはネガティブな面が多いと思える。
まず、株主総会でも触れられていたが、ドコモはiモードの囲い込みを捨てるわけには行かないだろう。 iPhoneにすると、当然iモードやスマートフォン用のspモードを使う事なく、Appleに吸い込まれる格好になるので、今までのような収益の囲い込みが困難になる。
あと、端末自体の取り扱いというかアフターサービスについても、Appleとドコモでは方針の違いが大きいと感じる。 詳しくは知らないんだけど、バッテリーの交換ですらAppleに送り、戻ってきた端末はバッテリーを交換した端末ではなく、リフレッシュ品になるらしいし… この辺りは、仮にドコモが扱ったとすれば、かなり現場は混乱するんじゃないかな?
それと、最大のネックである現在国内で取り扱ってるキャリア SMBの存在だ。
iPhoneの端末価格は、海外キャリア(at&tなど)を参考にすると、$600~$700くらいで、2年間の端末利用の縛りがあると、$200~$300くらいになってるらしい。
では、国内のSBMではどうだろうか…
正直、私は購入する気が無いので、あまり気にしたことは無いので分かんないんだけど、よく聞く話ではSBMはものすごいインセンティブを付けて販売してるようで、タダ?とか、商品券が付いてくる?みたいな感じだ。
そんな状況の中で、ドコモがiPhoneを販売した場合、一括で購入すると5~6万円くらいのプライスタグが付くんじゃないかな?
まずイニシャルコストで高額になり、ネットワーク品質は良いんだが定額料金は高額になり、ランニングコストも高くつく。
こんな状況で、ドコモから販売されたiPhoneを購入するユーザーがどれだけいるだろうか? SBMのようには売れるわけがないのは明らかだろう。
まぁ、これ以外にもジョブズおじさんがいろいろと条件を付けてくるだとか、大人の問題も多い事だろう。
ドコモの本心としては、販売できることならiPhoneも扱いたいと思ってるだろうけど、扱ったところでドコモからはどれだけ売れるんだろうかと天秤にかけたら、思うようには売れないんだろうと思ったんだろうね。